私は40代になり剣道をして一番衰えたなと思うところがあります。それは「目」です。視力が悪くなったわけではないですが。前より相手の竹刀が速いと感じてしまうことだ。これが視力と視覚の違いだそうです。私は視覚が低下してきているようです。そこで元ニューヨーク・メッツ コーチ立花龍司氏の「強い眼の作り方」を読んでみました。たいへん勉強になったし、剣道以外のスポーツ全てに大切なことだと思いました。
スポーツ少年・少女がスポーツを向上するためには強い眼が必要と感じます。この本で出てくるトレーニングを続ける事が出来たら、その子はスポーツが強くなると感じました。
視力と視覚の違い
視力
視力はみんながいつもやっている。「視力検査」でいいです。物を見る力になります。
視覚
視覚は立体的にみる力・ピントを合わせる(両目のチームワーク)・脳の処理能力です。
立体的にみる力・ピントを合わせる(両目のチームワーク)とはピントを合わせる能力です。両目がよく動き素早くピントを合わせる事が出来ないと、物は見えません。私はこの力が低下してきたら剣道で相手の竹刀が速いと感じだしたんだと思います。
脳の処理能力はフィードバックの事をいいます。目から入ってきた情報を脳で処理して体を動かす能力です。野球のフライであれば経験でこの辺に来ると想像できる能力です。剣道でもこの体の動きなら竹刀はそこにあると想像する能力です。脳のアウトプットですよね。
- 物を見る力
- 立体的にみる力・ピントを合わせる(両目のチームワーク)
- 脳の処理能力
この3つで総合的な見る力になります。この本には立体的にみる力・脳の処理能力のトレーニングを書いたものでした。
ストレッチ
このストレッチはこれから始めるトレーニングやスポーツ前の目の体操になります。
アイ・ストレッチ
・顔を正面を向き、顔を動かさずに目だけを上下左右・斜めに動かす運動です。
アイ・ローテーション
・顔を正面を向き、顔を動かさずに目だけを時計回り・逆時計回り・横八の字・逆横八の字をゆっくり2回づつ回します。目を閉じてもやってみてください、筋肉を使い動いている感覚がよくわかります。
ヘッド・スイング
・顔を正面を向き、目線の目標となるものを見て、今度は目線を動かさずに頭を上下左右と動かすトレーニングです。三半規管と目の協調性を鍛えるトレーニングになります。
この3種類が目のストレッチ・ウォーミングアップになります。これをスポーツ前やパソコンで目が疲れた時などにやってみてください。
柔軟性トレーニング
目の毛様体筋という、筋肉を動かすトレーニングです。毛様体とは目のレンズ(水晶体)を動かす筋肉です。これが固まってくるとピントが合わなくなってきます。パソコン・スマホなどをたくさん見てると固まりやすくなります。球技をしている人はスポーツトレーニングとして、私のような40代は老眼を遅らせるためのトレーニングとしてやった方がいいようです。
トレーニングは簡単です。「遠く→近く→遠く」と交互にみてピントと合わせるトレーニングです。(例)壁掛けカレンダー→卓上カレンダー→壁掛けカレンダーと交互にみて素早くピントと合わせます。野球なら遠くのボール→手に持ったボール→遠くのボールとピントを合わせたら良さそうです。約3分間ほどでいいそうです。遠くのものはピントが合う所で出来るだけ遠く・近いものはピントが合う所で出来るだけ近い方がいいです。
両目の連動性を高めるトレーニング
これは物を「立体視」してみるトレーニングです。物までの距離感や奥行きなどを処理する能力です。
ブロック・ストリング
「ブロック・ストリング」というものが売っているそうです。これを使い鼻先から15cm(手前)・40cm(真ん中)・80cm(奥く)の位置にボールを置き、まず真ん中ボールのピントを合わせます。手前ボールに3秒間ピント→真ん中ボールに3秒間ピント→奥のボールに3秒間ピントとピントを移動していきます。3往復を1セットで1~2セットやるといいそうです。
スーパーボールを代用としても出来そうでした。私はこんな感じでトレーニングしていく予定です。親指でも代用できそうです。手前と真ん中しかできませんが、やらないよりトレーニングにはなると思ってます。

スーパーボールをテーブルに置いて代用してやっていました。これでも十分できそうです。
視野トレーニング
眼球運動トレーニング
視野を広げるトレーニングです。両手の親指を立てて顔を動かさずに視点を移動させるトレーニングです。左右・斜めと目を動かし、なれてきたら広くしていってください。左右5往復・斜め5往復ぐらいやってください。
ビジョントレーニング
今までしてきたトレーニングもビジョントレーニングになりますが、これから紹介するのは「体を動かすビジョントレーニング」になります。
目が2次元の動きだけで、3次元に対応できないために体が上手に動かせない子供たちが多いそうです。これが出来ないと、学習にも影響がでるようです。たしかに今は外で身体を使い遊ぶことが少なくなりました。3次元で物をとらえ、3次元で身体を動かすトレーニングはこれからの子供たちにはトレーニングとして必要になってくるのかもしれません。1週間に1回30分~60分程度やるだけでもそうです。
効果
- ・仮性近視の改善
- ・近視の予防・進行予防
- ・両眼視機能の改善
- ・斜視や弱視の改善・再発予防
- ・幼児・子供の知能+思考力発達
- ・スポーツパフォーマンスのアップ
- ・大人の脳力開発
- ・表情力アップ+姿勢改善
- ・老化防止
これだけ効果があればプロ野球選手が取り入れてトレーニングするのもよくわかります。
体を動かすビジョントレーニング方法
ローリング
- 腕を体の横に位置で寝ます。
- 横に転がり・目的地まで行き・戻っています。
- コースから外れないようにしてください。
- 慣れてきたら早く転がれるように練習してください。
雪の中の天使(エンジェル・イン・ザ・スノー)
- 仰向けに寝ます
- 両手を床から離さないようで弧を描くように頭の上に持っていきます。
- それと同時に頭の上で両手を見るように目を動かします。顔は動かしません。
- 腕を弧を描きながら戻し、目は足元を見ます。2~4を5往復します。
今度は
- 脚を広がるところまで広げるとともに、両手を床から離さないようで弧を描くように頭の上に持っていきます。
- それと同時に頭の上で両手を見るように目を動かします。
- 脚と腕を元の位置に戻しながら、目は足元を見ます。1~3を5往復します。
次に腕と脚を反対に動かします。
- 腕を頭の上に広げる時に、脚は閉じます。
- 腕を元の位置に戻すとき、脚を広げます。
次に右腕・右脚だけを同時に動かします。左右やってみてください。5往復づつしてみてください。
次は右腕・左脚を同時に動かします。右と左を入れ替えます。5往復づつしてみてください。
最後に(右腕・左脚)→(左腕・右脚)と交互に5往復してください。
フリップフロップ
- うつ伏せになり
- 顔が右を見ます。
- 右ひじを曲げて右手を顔の前に持っていきます。右の股関節と右膝を曲げた姿勢をします。これがスタート姿勢です。
- 顔が左を向き・右腕・右脚を真っ直ぐの状態にすると同時に、左ひじを曲げて左手を顔の前に持っていきます。左の股関節と左膝を曲げた姿勢をします。
- この動きを交互の5回おこないます。
次はクロスに動かします。右を見た時に右腕を動かしますが、脚は左脚を動かしてください。これも交互に5回します。
クマ歩き
床の上で四つになり膝を伸ばしカカトをつき、お尻を高く上げます。
- (右手・左脚)(左手・右脚)を交互に出し前に進みます。
- なれてきたら、横・後と進んでみましょう。
次は同側の手と足を同時に動かして進みます。これも前・横・後と動いていきましぃう。
カニ歩き
仰向けで手をつき、腰を浮かせます。両手の指は足の方を向き、両足は足裏をしっかりつきます。動き方はクマ歩きと同じことをしてください。
スーパーマン
- 腹ばいになり、両手(頭の上)・両足を伸ばします。
- 顔・腕・脚を同時に持ち上げます。5秒ほどその姿勢をキープします。
- これを3回ほど繰り返します。
ここで紹介したトレーニングを一日5分でも10分でもいいのでしてみましょう。継続することが大切です。
マッサージ
目の周りを手の平でマッサージをやったり温めたりすることは、血行を良くすることで目の疲れが取れます。やってみて下さい。目がスッキリします。
スポーツと目
私は歳になりやっと、スピートについていけなくなり目の大切さに気付きました。これを現役時代に知っていればもう一段上の成績が残せたのではないかと感じてます。
それと視覚の低下で学力の低下もおきて来るそうです。視覚は五感の80%以上を占めてきます、情報のほとんどです、目の機能の物を見る力・立体的にみる力・ピントを合わせる(両目のチームワーク)・脳の処理能力の一つでも衰えたり、上手に使えないと色んなパフォーマンスが下がってきます。
この本にはもっとたくさんの事が書かれていました。勉強になりました、ぜひ読んでこれからのスポーツに活かしてください。
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